IC-2820G(DG)の修理
2023/9/3

2008年に初めてのボーナスで買ったIC-2820DG。当時D-STARの最高級リグでした。それから早15年。


この有様

これは酷いビネガーシンドロームです。とても使えた物ではありません。

さて、検索するとIC-706シリーズの修理方法は出てきますが、IC-2820G(DG)のものはありませんでした。

メーカーの修理については条件付きで可能とのことでしたが、出すと2〜3万はかかりそうですよね。ただでさえお金がないのに。このリグはD-STAR初期のものでDR機能がついていなくものすごく使いづらいです。(FMデュアルバンダーとしてはとても性能は良いのですが…)2〜3万もするんだったら次のリグに回したいところですが、後継機のID-5100も登場から結構経ち、機能が陳腐化しています。5100の後継機待ちです。

ワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!

もうどうなってもいいや、というわけで、706の記事を参考にしてダメ元でやってみることにしました。


重傷ですね


バックパネル

4個のネジを外します。


バックパネルを開けたところ

基板上にある4つのネジを外します。

あと、フロントパネルの2つのメインダイヤルを引っ張って外しておいてください。ボリュームつまみは外さなくて大丈夫です。

2つのボリュームから出ているカラフルな線はコネクタになっており基板から引き抜くと抜けます。液晶パネルにつながっているフラットケーブルは、基板上のコネクタの濃い茶色い部分を上に持ち上げるとロックが解除されてフラットケーブルが抜けます。


分解完了

様々なフィルムが層になって重なっています。順番がわからなくならないよう、丁寧に扱います。

一番上の液晶パネルの表面に貼ってある劣化した偏光板を除去します。カッターなどで剥いでいきます。糊は固まっており、メリメリバキバキと不安な作業です。


偏光板と糊の除去


溶剤が臭うので台所で


少しずつ除去します

偏光板が外れたらガリガリになっている糊を、当たりの柔らかいプラスチックのヘラっぽいものを用い(私はエーモンの電線のケースを用いました)、有機溶剤やエタノールで溶かしながら除去します。私はホルツのシリコーンリムーバーを愛用しています。何にでも使えます。この手の作業はこれに尽きます。


ピカピカ

3分ぐらいでしょうか。簡単にきれいになりました。1時間かかったとか書いてあるブログもありますが、糊の劣化の程度の問題か溶剤の問題でしょうか。


アンパンマン、新しい偏光板

アマゾンでちょうどいいのがありました。


偏光板の切り出し

これが難しい。サイズぴったりに直線に着るのが難しいです。3回やり直しました。


偏光板の切り出し完了


パネルにあてがってみます 3回やり直しました


最後にすべて重ねましょう


元に戻します


完璧です


修理完了です



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